継続的な支援により、衝動的な行動を抑えることができる

 明るく素直な性格で、どの活動にも積極的に取り組み、楽しく過ごすことができています。自由遊びの時間は、ブロックで遊んでいることがよくあります。乗り物や動物、ロボットなど、頭に思い描いたものをブロックで自由自在に表現することができます。指導員に新しい組み立て方の部分や工夫した所を具体的に説明してくれることが多くあり、新しいアイデアが次々に湧いてくるようです。また、最近は交友関係が広がり、同じ小学校の仲の良い友達だけでなく、色々な子と関わるようになりました。ボール遊びに入れてもらったり、おしゃべりしたりし、仲良く過ごすことができています。これまであまり一緒に遊ばなかった友達とも、ゲームの話で意気投合したことをきっかけによく話すようになりました。本児の方から話しかけることが多く、関係を作ることが上手になりました。

 工作では、説明をしっかりと聞き、がんばっています。工作が好きで、「今日は何を作るのかな」と楽しみにしてくれています。自分で完成させたいという気持ちが強く、作り方が分からない時は、そのままにせず自分から質問して解決することができています。手先が器用で、説明の理解力もあり、いつも一人で完成させることができます。また、上手くいかなかった際にも「もう1回やればいい」「次は失敗しないようにしよう」とすぐに気持ちを切り替えて前向きに取り組むことができるようになり、心の成長を感じます。

 運動エフェクトでは、どの種目も積極的に取り組み、がんばっています。ラダートレーニングが得意で、細かい動きをリズミカルに行うことができるようになり、自信をもっています。マットや跳び箱では、アドバイスを聞きながら練習し、上手くできなかったとしても「今のは○○がよかった」と良かった所に目を向けている発言が多くなりました。集団遊びでは、ルールをしっかりと守って行うことができます。以前は、予めルール説明があったにもかかわらず、「今日は〇〇しますか?」などの質問をよくしていましたが、最近はルール説明をしっかりと聞けるようになり、話を聞いていなかったかのような質問はなくなりました。また、ゲームとして楽しめるようになり、勝敗に関わらず、ニコニコと楽しく活動することができています。

 学習の時間は、切り替えが早く、集中して取り組むことができています。公文では、「見直ししたら2枚とも100点取れたよ」と嬉しそうに教えてくれ、自分から見直しをするようになりました。また、繰り返し練習することにより、難しい問題も一人で解くことができるようになり、楽しそうに取り組んでいます。

 気になる点は、行動の維持が困難な点です。本児は素直で、一度注意を受けると同じ注意を受けないよう気を付け、行動を抑えることができています。しかし、1週間ほど教室を休む等、支援の連続性が失われると、普段は抑えられている衝動的な言動が出てきてしまいます。本児は、何かを言おうとして「やっぱり止めときます」と発言を止めることが時々あります。その発言をしたらその後どうなるかが少しずつ分かるようになってきており、衝動的な言動が出てしまう自分の特性も自覚しつつあります。今後も様々な経験をする機会を提供し、継続的な支援を通して衝動的な言動を抑えることができるよう支援していきます。

Juri F.

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