運動エフェクトの中で様々な動きを経験してもらい、できることを増やす

 明るい性格で、いつも元気よくあいさつをしてくれます。全体的に落ち着いたことから、友達との言い合いが少なくなりました。また、「そんなこと言ったら○○君がかわいそうだよ」等と友達のことを気遣う姿も見られるようになりました。学習の面では、自発的に公文の枚数を増やし、がんばっています。計算ミスがほとんどなく、一つ一つ丁寧に取り組むことができています。

 運動の面では、運動エフェクトにふざけずに参加してくれるようになりましたが、身体の動きがぎこちなく、全体的に運動が得意ではありません。運動能力を高めるためには、体力だけでなく、動作スキル、いわゆる運動スキルを磨くとよいと言われています。運動能力は、体力と運動スキルの総合能力であり、運動スキルを上げれば、あわせて運動能力も高まっていきます。運動スキルには、協応性・平衡性・敏捷性・巧緻性・スピード・柔軟性・リズム感があります。「協応性」は、身体の2つ以上の部位の運動を1つのまとまった運動に融合するスキルのことです。短縄やドリブル、キャッチボールに取り組んでボディイメージを育み、協応性を育んでいきます。「平衡性」は、身体の姿勢を保つ能力です。動的平衡性と、静止した状態での安定性を意味する静的平衡性とに区別されます。片足バランスの飛行機やかかし、一本橋渡り等に取り組み、バランス力を高めていきます。「敏捷性」は、身体をすばやく動かして、方向を転換したり、刺激に対して反応したりする能力をいいます。ジグザグ走りやビーチフラッグス、記録会で繰り返し取り組んでいる反復横跳びを通して、力を伸ばしていきます。「巧緻性」は、身体を目的に合わせて正確に、すばやく、なめらかに動かす能力であり、いわゆる器用さ、巧みさのことをいいます。マットや跳び箱、鉄棒といった器械運動に定期的に取り組み、巧緻性を育んでいきます。また、短縄やサッカーのドリブル等にも取り組んでいきます。「スピード」は、物体の進行する速さをいいます。思いっきり身体を動かせる戸外活動でかけっこや鬼ごっこを楽しんでもらう中で、この力を伸ばしていきます。「柔軟性」は、身体の柔らかさのことです。この能力が優れていると、運動をスムーズに大きく、美しく行うことができます。開脚前転やブリッジをするのに必要な力です。本児はブリッジできれいなアーチを作ることができ、上手です。「リズム感」は、音、拍子、動き、または、無理のない美しい連続的運動を含む調子のことで、運動の協応や効率に関係します。長縄やスキップ等でリズムよく動くことができるようにします。

 運動エフェクトを通して、楽しみながら運動スキルを身に付ける機会を提供し、運動能力を伸ばしていきます。その際、少しずつ難易度を増すよう配慮するとともに、課題を難しくして適度な緊張感を持たせていきます。また、一つ一つの動きに集中してもらうとともに、飽きないようにバリエーションを増やして新鮮さをもたせていきます。運動スキルを向上させることによって、より楽しく運動することができるよう、様々な動きを経験してもらう中で、できることを増やしていきます。

Juri,F.