その都度適切な行動を教えてもらい、気を付けることができる

 明るく穏やかな性格で、人と関わることが大好きです。また、転んだ子に優しく接したり、レジャーシートの上に残っている水筒を持ち主に渡してあげたりする等、本児の何気ない行動の中に人を思いやる気持ちが感じられます。このような行動は本児の魅力の一つであり、このままでいてほしいと思います。

 自由遊びの時間は、ボールやマグネットブロック、折り紙、カプラで遊ぶことが好きです。マグネットブロックでは、四角形と三角形を組み合わせて六角柱を作ったり、冊子のお手本を見ながらお手本通りに組み立てたりすることができるようになりました。初めはサイコロといった分かりやすい形を作ることがほとんどでしたが、最近は様々な形を作ることを楽しんでいます。カプラでは、友達や指導員と一緒に高いタワーを作ったり、木のボールを転がす滑り台を作ったりする等、友達が作っている物を見て興味をもち、真似して作ることが上手です。

 運動エフェクトでは、様々なことにチャレンジし、がんばっています。ボールを使った種目が得意で、ドリブルリレーやキャッチボール、バレーボールが上手にできます。長縄の大波くぐりでは、回っている縄を見て自分でタイミングを図り、引っかからないように通り抜けることができるようになりました。鬼ごっこでは、走ることが速くなり、より楽しめるようになりました。

 学習の面では、ひらがなと数字の読みの練習をがんばっています。現状では、その日の集中の度合いにもよりますが、数字は数字の表を見ながら1から30まで一人で言うことができています。ひらがなは、あいうえお表のあ行からた行まで、及びら行とわをんを一人で言うことができています。また、自分の名前の文字を順に指さすことがスムーズにできるようになりました。「あり」「いるか」」等の単語はヒントが必要ですが、一部の文字は正しく指さすことができています。今後も現在取り組んでいる学習を継続し、ひらがなを読むことができるよう練習していきます。また、集中できる時間は5分程と短いですが、刺激統制法にて集中しやすい環境を整え、集中力が続く時間を少しずつ伸ばしていきます。

 コミュニケーションの面では、友達がShow & Tellをした後の質問の時間に、ほぼ毎回挙手し、思ったことを言葉にしてくれています。以前は「車」「魚」など、友達が発表した物の名前を言うことがほとんどでしたが、最近は「かわいい」「速い」「長い」など、見た目の印象を言葉にすることが増えました。その物に当てはまる適切な言葉を選び、伝えることができています。

 気になる点は、友達を頻繁に触ってしまう点、テンションが上がると大きな声を出してしまう点、話を聞く際、急に席を立って移動してしまう点、足をどんどん鳴らしながら歩く等、不適切な行動を真似してしまう点です。その都度声を掛けると、しばらくの間は気を付けることができています。また、大きな声を出してしまった後に手で口を押さえるなど、声掛けをする前に自分で気付いて改めることもあります。今後も社会に出た後に困る行動に対して声掛けを継続し、適切な行動をとることができるようにしていきます。

 本児は様々なことに積極的にチャレンジし、楽しく過ごしてくれています。今後も楽しい環境を提供し、その場に合った行動をとることができるよう支援していきます。

Juri F.

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