運動エフェクトを通して、抑制力を育む

 じっとしていられなかったり、黙っていられなかったりします。また、待ち時間や整列時には、友達にちょっかいをかけたり、姿勢が崩れたりしてしまいます。現時点では、注意を受けると気を付けようとはしていますが、長続きせず、抑えられなくなってしまいます。身体の抑制ができるようになると、心の抑制もできるようになると言われているので、運動エフェクトを通して、抑制力を育んでいきます。本人は集団遊びが好きで、ルールの理解力もあります。チーム対抗の種目で順番を待ったり、「ボール運びリレー」や「台風の目」等で友達と動きを合わせたり、「だるまさんが転んだ」で鬼の振り返るタイミングに合わせて動きを止めたり、「ビーチフラッグス」で合図までじっと待ったりする等、集団遊びをルールに沿って楽しむ中で、自然に抑制力が伸びるようにしていきます。また、運動エフェクトに参加したいという気持ちを強く持っているという本人の良い点を生かし、待ち時間や整列時のその場にふさわしくない行動を減らしていきます。待ち時間や整列時に不適応な行動があった場合に、「○○君は友達と話しているから、(運動エフェクトを)やらないんだね」等と声を掛け、その種目に参加する機会がなくなることを伝えます。これは、実際に参加させないことを目的とした声掛けではなく、その後おしゃべり等の不適応行動を我慢しようと思ってもらうための声掛けです(好子消失弱化)。我慢することができたらほめ、そのまま参加してもらいます。泣きわめいてしまった場合には、その行動をしても意味がないと気付いてもらうため、一度参加を見送ります(消去)。この経験を繰り返してもらい、その場に合った行動を身に付けてもらいます。運動エフェクトを通して身体や行動の抑制ができるようになったら、他の場面でも同様のことができるようにし、友達とのトラブルを減らしたり、活動の切り替えをスムーズにできるようにしたりしていきます。

Juri, F.