活動プログラム中と自由時間を区別し、場に合った行動をとることができる

 穏やかな性格で友達と積極的に関わり、楽しそうに過ごしています。自由遊びの時間は、友達とおしゃべりをしていることが多いです。話がとても合うようで「今日○○君来る?」と、毎週その友達とおしゃべりすることを楽しみにしています。また、話す量と聞く量のバランスのとり方が上手で、いつも長く会話を続けています。また、保育園の子に対し、優しく接してくれています。その子に合わせて遊んでくれたり、話してくれたりする優しさが感じられ、いつも仲良く関わっています。今後も、友達との良好な関係を維持し、楽しく過ごせるよう支援していきます。

 運動エフェクトでは、得意・不得意に関わらず、全種目に取り組むことができています。以前は運動があまり好きではありませんでしたが、最近は運動をした方がよいという考えになってきたようで、「○○君も家でやっている○○という身体を動かすゲーム買おうかな」「運動した方がいいから、家でも時々縄跳びをするようになった」等、運動を前向きに捉えている発言が増えています。運動エフェクトへの参加も、以前は前向きに取り組めない日もありましたが、最近は積極性も増しており、楽しんでいる姿が多く見られます。特に、挟みドッジボールでは、以前は「ボールが強く投げれないから外野になりたくない」と言うこともありましたが、経験を積み重ねてきたことで最近はボールを投げることに少しずつ自信がつき「外野をやりたい」と言うことも多くなっています。今後も、友達と一緒に楽しく身体を動かしてもらい、心身のリフレッシュをしてもらいます。また、運動に対する前向きな気持ちを維持し、運動習慣の継続を図っていきます。

 学習の面では、宿題と算数のワークに取り組んでいます。学校の学習内容は概ね理解できており、ほぼ自力で学習を進めることができています。分からない所があった際には、説明を聞いて「そういうことか」と納得できるまで自分から質問することができ、疑問点を上手に解決することができています。今後も丁寧に学習のサポートを継続し、できることを増やしていきます。

 気になる点は、活動プログラム中と自由時間との区別がしっかりとできず、おしゃべりが止められない点です。運動エフェクトや学習の時間におしゃべりをしていて注意を受けることがよくあります。本児自身、おしゃべりをしてはいけないという認識にはなっておらず、活動プログラム中と自由時間の区別が曖昧で、常時自由時間のような感覚になっているように見えます。現時点、本児は声掛けを無視することがなくなり、注意を素直に受け入れてすぐに行動を改めることができるようになっていることから問題にはなっていませんが、相手からより良い印象をもってもらうためには、場に合った行動を自分からとることができるようになることが大切です。したがって、以下の支援を実施し、改善を図っていきます。まず、「活動プログラム中は勝手におしゃべりをしてはいけない」「話したいことがある時は手を挙げる」等、活動プログラム中のルールを再確認し、活動プログラムとそれ以外の場面を区別する認識をもってもらうようにします。また、しばらくの間は、活動プログラムの前に再確認の声掛けを実施し、意識しやすくなるようにします。また、中学校入学に向けて、場面による行動の切り替えをよりスムーズにできるようにし、注意されて改めるという流れではなく、自分で自分の行動を律しながら適応的に振る舞うことを意識してもらう機会を作っていきます。

 本児は、友達と楽しく会話したり、活動により前向きに参加したりし、楽しそうに過ごしています。今後も現在の良い状態を維持するとともに、中学生に向けて、活動プログラム中と自由時間を区別し、適応的な行動をとることができるよう支援していきます。

Juri F.