人との関わりを楽しみ、相手に聞こえる声の大きさで話すことができるようになる

 通所し始めてから半年程経ち、活動の流れにも慣れ、落ち着いて過ごすことができています。穏やかな性格で、友達とトラブルになったことは一度もありません。自由遊びの時間は、ブロックやボールで遊んだり、鬼ごっこや綱引きをしたりすることが好きです。通所し始めた頃は一人で遊んでいましたが、最近は遊んでほしいと自分から指導員に意思表示できるようになりました。友達との関わりでは、鬼ごっこ等友達のしている遊びに入りたい時には、「ぼくもやりたい」と指導員に言いに来てくれるようになり、友達と一緒に仲良く遊べるようになりました。一旦遊びに入ってしまえば仲介の必要はなく、そのまま遊びを続け、楽しそうに過ごしています。また、綱引き等、本児のしている遊びに友達が加わることも嫌がることはなく、一緒に遊ぶことができて嬉しそうにしています。

 運動エフェクトでは、どの種目も一生懸命取り組み、がんばっています。ドリブルの記録会では、初めは4回しかできませんでしたが、繰り返し練習し、123回も続けられるようになりました。集団遊びでは、変則鬼ごっこのような少し難しいルールの遊びもすぐに理解することができ、ルールに沿って楽しむことができています。今後も友達と関わりながら楽しく運動してもらい、運動能力を向上させていきます。

 学習の時間は、集中力の持続時間が長く、落ち着いて取り組むことができています。公文では、毎回一定枚数ずつ取り組み、たし算の練習をがんばっています。宿題のない日には、いつもより多くの枚数に取り組むがんばり屋さんな面が見られます。今後も公文学習を通して計算力をさらに伸ばし、速く正確に解くことができるよう支援していきます。

 気になる点は、声が小さいこと、友達との関わりが少なめなこと、積極性が足りないことの3点です。声が小さいことについては、次のように改善を図っていきます。現時点では、遊び中の会話や車の中での日常的な会話等、本児の話したいことであれば、聞こえる声の大きさで話すことができます。しかし、帰りの会の発表といった皆の前で話す場面やあいさつをする場面等は小さい声になってしまい、聞き取ることが難しくなります。楽しいときやリラックスできている時には自然に大きな声が出ているので、今後も楽しい環境を提供して自然に大きな声が出る機会を増やしていきます。また、あいさつ係、整列・体操係、Show & Tell(自分の好きな物や作った物について皆の前で発表する)等に取り組んでもらい、知らず知らずのうちに普段よりも大きな声が出るような環境を整えていきます。その際、良かった所やがんばった所を具体的に伝え、少しずつ自信をもつことができるよう配慮します。友達との関わりについては、指導員との遊び・会話を好む傾向があり、友達との関わりはあまり多くありません。現時点では自分から友達に声を掛けることが難しいので、本児と友達をつなぐ支援をし、友達との関わりを増やしていきます。まず、指導員が本児を遊びに誘い、一緒に楽しく遊びます。楽しそうにしていると周りの友達が「ぼくもやりたい」と自然に仲間入りしてくれるので、本児・指導員・友達というメンバーでその遊びを継続します。その後、指導員は頃合いを見計らって遊びを抜け、本児が友達と遊ぶ様子を見守ります。今後も友達との遊びを始めるきっかけ作りをし、友達と上手く関わることができるよう支援していきます。また、自分から友達に声を掛けて仲間入りすることができるようにしていきます。現時点では、自分で友達に「入れて」と言うよう促しても躊躇してしまいますが、指導員と一緒に言う・指導員に友達の所までついて来てもらって自分で言う・一人で友達の所に行って自分で言うというように段階を踏んで徐々に自分で声を掛けられるようにしていきます。その際、「入れて」「いいよ」が成立する関係を予め築いておき、成功体験を積み重ねられるよう配慮します。積極性については、運動や学習等様々な場面で有能感をもつことができるよう配慮し、新しいことにチャレンジしようという気持ちを引き出していきます。できたことを具体的にほめたり、たとえ上手くいかなかったとしてもがんばったことを認めたりし、前向きに物事に取り組む姿勢を育んでいきます。

 これからも楽しい環境を提供し人との関わりを深めること、小さな進歩を認めて自信をもってもらうこと、失敗を恐れずチャレンジする積極性を引き出すことを柱とし、本児の心身の成長を促していきます。

Juri,F.