一時的に刺激を統制してその場に合った振る舞い方を覚え、不適切な行動を減らす

 明るく活発な性格で、友達から好かれ、仲良く過ごすことができています。自由遊びの時間は、挟みドッジボールをして遊んでいます。ボールを投げたりキャッチしたりすることが得意で、積極的にボールを取りに行き、楽しんでいます。運動エフェクトでは、どの種目も積極的に取り組み、楽しんでいます。反復横跳びの記録会では、記録更新を目指し、がんばっています。最近は動きの正確性が増し、安定して自己ベストに近い記録を出すことができています。短縄の二重跳び練習では、タイミングが合うようになり、数回連続で跳べるようになりました。ラダートレーニングでは、新しい動きもすぐにリズミカルに行うことができ、上手です。集団遊びでは、ルールをしっかりと守り、楽しんでいます。鳥かごでは、すばやく正確にパスを回すことができ、最後まで残ることができています。ドッジボールでは、チームの中心メンバーとして活躍し、盛り上がっています。学習の時間は、課題をすべて終えられるよう、がんばっています。分からない所があると自分から質問し、効率よく進めることができています。算数のワークでは、内容の理解力があり、新しい内容もすぐに一人で解けるようになります。英語では、be動詞の肯定文・疑問文・否定文の練習をしています。それぞれの文のつくり方を少しずつ覚え、ほぼ一人で並べ替え問題ができるようになりました。

 気になる点は、友達に対し意地悪なことを言う点、同じ注意を何度も受ける点、切り替えが難しい点です。友達に対し意地悪なことを言う点については、「(公文で)まだそんな(簡単な)所をやっているのか。バカだな」「そんなボールも取れないのか」等、相手を傷つける発言が多くあります。同じ注意を何度も受ける点については、注意を受けるとその場では止めることができますが、すぐに同じことをしてしまい、再度注意を受けることを繰り返しています。また、切り替えが難しい点については、話を聞く場面において切り替えができず、友達と遊び続けてしまいます。本児は、教室内で一番多く注意を受けているといっても過言ではない状態で、この状態が続くと自己肯定感の低下を引き起こしてしまう可能性があります。したがって、常に注意を受けている現在の状態を改善し、適応的に振る舞うことができるようにします。まず、不適切な行動が生じないよう、刺激統制を行います。その上で、補助刺激を増やし、適応的な行動を引き出します。不適切な行動は補助刺激が足りていないことも原因になっているので、適応的な行動を引き出せるところまで補助刺激を増やします。また、事前にルールを提示します。「○○しない」ではなく、「○○する」というように、今すべきことを肯定的に伝えることに配慮します。本児は、現時点では、自分では行動を抑えることが難しい状態です。刺激を統制した上でその場に合った振る舞いを覚えて良い経験を積み重ねられるようにし、元の状態に戻しても適応的に振る舞うことができるよう支援していきます。

 本児は積極的に活動に参加し、友達と仲良く楽しそうに過ごしています。今後も良い点をさらに伸ばすとともに、その場に合った行動を覚えてもらい、適応的に振る舞うことができるよう支援していきます。

Juri F.

戸外活動

前の記事

一宮市博物館・妙興寺
戸外活動

次の記事

お買い物体験